小学校高学年、算数が難しくなってきて...【バンコクおやこ相談室2025年4月号】
- あせすトンロー個別学習院
- 3月26日
- 読了時間: 3分
更新日:4月4日
【今月のご相談】
今春、うちの子は日本人学校の小学5年生に進級します。4年生になったあたりから急に算数の勉強をむずかしく感じているようで、あまりよく理解していない単元も増えてきました。この頃は、周囲の子どもたちの中に中学受験を意識し始める友だちも出てき始めて、本人の意識も変わってきています。苦手を抱えながら、どのような新学年を迎えるべきかちょっと悩んでいます。
【今月のご回答】
学年が上がるタイミングは新しいことにチャレンジしやすいタイミングです。周りのお友達の影響で、お子様の勉強に対する意識に変化が見られる今は大きなチャンスですね。
学校の教科のうち、小学校の算数、中学校の数学、英語は、他に比べて知識や技能を積み上げていく必要がある教科です。これまでの学年の苦手な単元をそのままにすることは、新しい学年の内容の習得に大きなマイナスになります。春・夏・冬の学校の休みを活用して解消を目指すことが大切です。全てを復習するのは時間的に難しいので、まずはどの単元を苦手としているのかをつかみ、その部分に力点を置いた学習を行いましょう。
なお、計算力は短期間に集中的に学習しても向上しにくく、定期的、継続的な学習が必要です。同年齢のお子様に「毎回の学校の授業はわかる?」と聞くと、ほぼ全員から「分かる。問題ない」という答えが返ってきます。しかし、学習したこと自体の記憶はあっても、やり方が定着していない、解けたとしてもそれをどんなときに使えばよいのか分からないまま、ということも多いです。頭の中の引き出しに入っているものを適切に出す練習が必要です。
小5になると、中学受験準備をする同級生の比率が上がることも特徴です。彼らは小学校のレベルを超えた内容を学習しますから、「学校の授業はとても簡単」と感じます。中学受験に向けた学習をしないお子様たちは、そのような子たちと同じクラスで勉強するため、小5以降はより一層、勉強に自信を持てなくなりがちです。
ですから、まずは、学校の授業にしっかりついていける、そして、学校の授業に自信を持って参加できる状態を作ることが大切です。あせすでは、日本人学校にお通いの方には、あせすで学校の先取りをし、学校の授業を復習として活用することを基本方針としています。お子様たちにとって学校が楽しい場であってほしい。そのためには、自分に自信を持てるようになることが大切だと考えるからです。何を言っているかチンプンカンプンな授業を聞き続けるのは苦痛でしかないです(おうちの方も高校や大学の授業で経験はありませんか?私はあります)。小学校の間に自信をなくして勉強にそっぽを向けてしまっては、この先の学生生活で苦労が絶えなくなってしまいます。いつかは壁にぶつかる日は来るでしょうが、それは今でなくてもいいはずです。中学受験をしない選択をしたならば、小学校の間は明るく楽しく前向きに学校生活を過ごせるようにサポートしてあげることが、お子様の健やかな成長につながるでしょう。
まずは、学校の勉強にしっかりついていけること、同時に過去の弱点分野の克服を長期休みを活用して行うこと、そして、将来的に、小学校の学習内容を高いレベルで習得することを目標とするのがよいでしょう。ただ、お子様が高学年になり、自我の発達とともに、肉親に勉強を教わることをよしとしない子が増え、家庭学習に限界を感じる方が多いです。その場合は、ぜひ学習塾をご活用ください。
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